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女子と乳がん

女性

読了。「女子と乳がん」(扶桑社 松さや香)

 

卵巣がん患者は少ない(といっても結構いる)けど、乳がん患者は本当に多いなと思います。身近にもちらほら。

若年性乳がんにかかった松さや香さん。私との共通項は婦人科のがん、抗がん剤を経験したというぐらいで、そうそう、わかる!という感想を述べるのは失礼かなと思うのだけど、いや、でも、とても共感しながら読み終わった一冊。

 

同じ社会で生活している中で芽生えるだろう不可解や違和感、その面白みを伝える方が、がんと共にある生活を想像してもらいやすいだろうと考え編集した。

「女子と乳がん」5ページ

私はがん経験者だから想像できるけど、実際にがん患者じゃない人にとっては未知の世界だろうな、この生活。私も数年前まではそうだった。想像さえしなかった世界(坊主頭にあこがれていたけど、実際脱毛して坊主になったら頭の形がかっこわるくていや~~っ!と思ったし。←私だけ?)

 

お金の話(標準治療だってお金はかかる)、生きている人の闘病記は売れないと言われた話(私は、元気に過ごしているよ!という闘病記を読みたい)、乳がん治療は太るという話(卵巣がん患者の私も太る)、「外国産牛肉とがんの相関性」を語られた話(私の周りのがんサバイバーたちは肉好きだ)……

一つ一つに、そうだよね、みんなそう思っているよね、感じているよねとうなずきながら読みました。

 

同じがん患者でありながらのマウンティング、私はされたことはないと思うけど、この話や、男の不妊はよくて女の不妊はダメなんだと、同じように病気が起因で子供ができない男性に言われた話とか、がん患者だからみんな優しくていい人!なわけはないな。

 

「ママが生きた証」という本の著者の小松武幸さんのお話も興味深い。

「夫婦だから仕方なかった」と言い切る小松さん。私、自分が支える側だったら、そうかもしれないと思います。一番つらいのはもちろん本人だけど、支える側もかなりつらい。自分だったら耐えられないかもといつも思うのです(ごめんよ夫)。

 

「キャンサーギフト? なにバカ言ってんだって話ですよ」

「女子と乳がん」183ページ

と言い放つ女性の言葉ももっとも。私も「キャンサーギフト」という言葉は嫌いです。

 

私自身は子供を2人出産し、40過ぎての卵巣や子宮全摘だったので、驚きはしたものの(←子宮全摘が一般的だと知らなかった)、ま、それでもいいかぐらいでしたが、多くの女性にとって、出産ができないかもというのは本当に大問題で、仕方ないでは済ませられない。難しい問題です。

 

鈴木美穂さんとお知り合いのようで、本文中にお名前が出されていました。元鈴木なので、鈴木美穂さんも気になるお一人。見た目以上にパワフルな方のようです。

マギーズ東京共同代表の鈴木美穂さん。私、マギーズ、来年こそ行くぞ!

 

認定NPO法人 マギーズ東京
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サイトより

 

がんサバイバーの多くがうんうんとうなずきながら読める一冊ではないかと思います。

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